Conference Proceeding
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Japanese

リサイクルシステムの持続可能性評価定量化に関する試み:我が国リサイクルシステムの評価から国際比較へ

In 19th Annual Meeting of Society for Environmental Economics and Policy Studies September 13-14, 2014, Hosei University, Japan 2014-09

本研究では、2012年度以来3年間の予定で、リサイクルシステムの持続可能性評価を、環境・経済・社会的な視点から評価するための分析枠組みの開発を試みている。本研究では、まず日本の家電リサイクル法の下でのリサイクルメカニズムを事例に、環境、社会、経済という持続可能性の各側面を評価するための定量分析手法の開発を、ライフサイクル分析の手法を用いて行った。その上で、台湾、中国、インドについても、廃電気・電子製品のリサイクルメカニズムの実態について、調査し、同様の手法の応用を試みているところである。最終的には、国際比較を行うことで、国際資源循環を含む、適正な資源循環の在り方について提言することを目指している。

本発表では、上記の研究の中から、日本の家電リサイクル法の下でリサイクルメカニズムの持続可能性評価の事例研究を紹介する。まず、日本の家電リサイクル法の下でのリサイクルについて、福岡県を主要事例に、収集、1次輸送、2次輸送、解体処理を中心とした中間処理、リサイクル、有用資源の回収のプロセスをライフサイクル分析に基づいた手法で分析を行った。環境影響の評価を行う上で、ライフサイクルでの資源再生利用からのGHG排出、金属資源および化石燃料の保全効果の比較を行った。また、都市化や人口密度がロジスティックスの差に与える影響を勘案するために、福岡県と秋田県の事例について、GHG排出の比較を行った。さらに、社会経済面での評価を行うために、雇用と収入からもたらされる福祉効果を指標とした評価を試みた。

上記分析の結果、家電リサイクルシステムから資源を回収した場合には、GHG排出量については同じ量の天然資源を生産した場合のライフサイクルでのGHG排出量に比較して約50%、天然資源の利用量については約55-80%であることが分かった。また、廃家電処理台数70万台につき、165人分の雇用と6億8600万円程度の収入を生み出すとの推計結果となった。

また、日本の事例分析を活用して開発した家電リサイクルシステムの持続可能性評価の分析手法を活用し、2011年にE-wasteのリサイクル法を導入したインドの廃電気・電子製品リサイクル活動に関するデータについても予備的分析を行い、廃電気・電子製品の国内・国際リサイクルの評価の確立へ向けて、国際比較分析の可能性について検討を行った結果を発表する。

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