Policy Report
国際社会の気候資金動員 - 短期資金(Fast-Start Finance)実施期間からの教訓 - 概要と主要論点
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Japanese

国際社会の気候資金動員 - 短期資金(Fast-Start Finance)実施期間からの教訓 - 概要と主要論点

Author: 
Smita
NAKHOODA
Taryn
FRANSEN
Alice
CARAVANI
Annalisa
PRIZZON
Helen
TILLEY
Aidy
HALIMANJAYA
Bryn
WELHAM
2013-11

気候変動対策のための途上国への資金支援については、2009年の国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)第15回締約国会議にて留意されたコペンハーゲン合意において、先進国締約国は2つの目標を打ち出した。一つは「長期資金」(LTF: Long-Term Finance)として2020年までに多様な財源から年間計1000億米ドルを動員すること、そして二つ目は「短期資金」(FSF:Fast-Start Finance)として2010年から2012年までの3カ年で計300億米ドルの「新規かつ追加的」な支援を動員すること、であった。

このFSFは、途上国における緩和及び適応対策に十分な資金を調達するための長い道のりの中の第一歩であった。FSF実施期間は、世界的金融危機の発生後であり、多くの先進国が緊縮財政を強いられていた時期であったことから、多額の資金を動員するのは非常に厳しい環境であったが、気候資金はFSFに合意した2010年時点で既に喫緊の課題であった。そして、気候資金の重要性は今後10年間でさらに増していくと考えられる。

本報告書は、UNFCCCに対し報告されたFSF供与実績を概観したものである。本報告書の検証は37供与国の供与実績データに基づいているが、特にFSFの最大供与国であるドイツ、日本、ノルウェー、アメリカ及びイギリスについてはケーススタディとして詳細に分析している。これら5カ国は、先進国全体がプレッジしたFSFの約8割を拠出しているが、政府開発援助(ODA:Official Development Assistance)やその他公的資金(OOF:Other Official Flows)を含む開発資金協力全般においても大きな割合を占める。本報告書では、先進国による資金供与の詳細な検証により、FSFがどのような形で動員され、何を支援したのか、またFSFはどの程度「新規かつ追加的」であるか、に関する知見を提供している。さらに、気候資金の配分について、開発援助、温室効果ガス(GHG:Greenhouse Gases)排出及び気候変動に対する脆弱性との関連性についても検討する。本報告書は、LTFを含む中•長期的な気候資金の増加や効果的活用に関して、先進国に有益な教訓を提示するものである。

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