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持続可能な生産と消費、ライフスタイルの選択

In SDGsと環境教育:地球資源制約の視座と持続可能な開発目標のための学び 11章
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Contributor: 
2017-10

持続可能な生産と消費(SCP)は、「消費と生産システムが環境に及ぼすネガティブな影響を最小化しつつ、すべての人にとっての生活の質の向上を目指す包括的なアプローチ」と定義され、非常に包括的で広範な政策概念である。SCPに関連して、2015年に「持続可能な開発目標(SDGs)」とパリ合意と言う2つの国際合意がなされたことは注目すべきである。いずれの場合も、無限の資源、環境容量を前提としない社会経済へと舵取りすることについて国際合意したことにその画期性がある。この2つの政策的文脈の中で、生産と消費のあり方を変えることで社会経済の仕組みをより持続可能にすること(SCP)が注目されている。SCPを実現するための政策を検討する上では、製品とサービスのライフサイクル、ライフスタイルの変化、インフラの変更という3つの視点に注目する必要がある。特に、食、住居、交通といった持続可能なライフスタイルとインフラに関係するような政策分野が重要となってきているのである。政策的にライフスタイルやインフラのあり方に影響を及ぼすには、一消費者を超えた、国、企業、自治体、市民組織・NGOといったステークホルダー連携が鍵となる。また、現在の環境政策のベースとなっている効率性改善を重視するアプローチから、資源利用・エネルギー利用の総量抑制を意識した充足性アプローチへと転換する必要がある。

Publisher: 
学文社
(Tokyo) Page Information:
187-205
ISBN/ISSN:
978-4-7620-2738-3