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Japanese

追加性が懸念されるCDMプロジェクトからのクレジット量の算定

2018-04

本稿では、クリーン開発メカニズム(CDM)プロジェクト毎に、投資分析に用いられた財務指標を用いて、非追加性の判定を行った。加えて、2017年12月までに発行された認証削減量(CER)に対して非追加的なプロジェクトからのCER量を推計した。本分析によって得られた主な結論は以下の通り。
• 2017年12月までにCDMプロジェクトから発行された1,877MtCO2の認証削減量(CER)のうち、非追加的なプロジェクトから発行されたCERが605MtCO2(全体の3割%)と計算された。
• プロジェクトタイプ別では、発行済みCERのうち水力発電プロジェクトの約8割、風力発電の約8割が非追加的なプロジェクトから発行された。一方で、追加的と判定されたCERのうち7割が工業ガスプロジェクトからの発行であった。
• 非追加的とされたメタン回収・利用プロジェクト、バイオマス利用プロジェクトからのCER発行量のうち7割は、低迷するCER価格の下でもCERを発行していることが理由で非追加的と判定されているが、長期契約や最低限の収入確保のために発行している場合も考えられる。
• 京都議定書第一約束期間(KP-CP1)では、工業ガスプロジェクトからのCER発行量の割合が5割と多く、非追加的なプロジェクトからのCER発行量は3割であった。しかし、京都議定書第二約束期間(KP-CP2)では、主に工業ガスプロジェクトからのCER発行量が3割と減少したことに伴い、非追加的なプロジェクトからのCER発行量が5割に増加した。

Remarks:

本稿は2016年1月に公開されたワーキングペーパーの内容について、データの更新および分析結果の更新をおこなったものです。